受験英語・完了相の再定義①:過去完了の本当の役割とは?
大学受験が迫っている、だけど「英語だけがネック…」そんなあなたの為の『短期決戦!大学受験特化クラス』。
このブログを通して、メイン講師の安本先生に英語を伸ばしたい受験生の多くが抱えている悩みを中心に色々と質問し、現状打破のヒントを伝授してもらいます。ぜひ参考にしてみてください!
Q. 過去の過去を大過去と言って、過去完了相で表す、と習いました。でも腑に落ちません。
A. 腑に落ちないのは当然です。「過去完了相は『過去の過去を表す』」という説明はあまりにも単純で乱暴です。必ずしも間違いだとは言い切れませんが、そう教える先生は果たしてきちんと理解しているのだろうかと勘繰りたくなります。「過去の過去は『大過去』だ」と教える先生がいたら、次のように質問してみて下さい。「では『中過去』や『小過去』はあるのですか?無いのですか?無いのなら、なぜ『大過去』だけがあるのですか?なぜ『中過去』や『小過去』や『半過去』はないのですか?」と。生徒からこのような質問を受けた先生は、どのように答えるのでしょうか。もし明確に解答できないならば、決して「大過去」なる言葉を使ってはいけません。きつい言い方ですが、それでは「ごまかし」になります。
世の中は「過去の過去」だらけです。
(1) 昨日、朝起きて、歯磨いて、飯くって、学校行って、宿題やって、晩飯喰って、屁こいて、寝た。
上記の動詞はすべて、過去の過去どころか、過去の過去の過去の過去の過去の・・・ではないですか。過去完了、過去過去完了、過去過去過去完了・・・となるはずもありません。当然ながら上記(1)の動詞はすべて過去形で表現します。
では、なぜ「大過去」なる言葉で「ごまかそう」とするのでしょうか。それは完了相の指導の仕方がまずい、もっとはっきり言うと理解が足りないからです。たとえば、現在完了相には4つ(あるいは3つ)の意味があり、それぞれ「完了」「経験」「継続」「結果」で、「~したところだ」「~したことがある」「~している」などと、日本語の訳を与えることで分かった気になっているからです。英語は英語の仕組み・ルールで理解しなければなりません。本ブログの進行相でも説明したように、決して訳し方を当てはめて理解したつもりになってはいけません。
(2a) I’ve just been to the post office.
(2b) I went to the post office just now.
(2a)は「完了」の用法で「ちょうど郵便局へ行ってきたところだ」という訳になることは確かですが、(2b)も「たった今郵便局へ行ってきたところだ」と訳して差し支えありません。(2a,b)どちらも(おそらくは目の前に居る)誰かに向かって発話しているのですから。
どちらも「たった今郵便局へ行ってきたところだ」と訳せるのに、なぜ一方は現在完了で、もう一方は過去形なのでしょうか。
その答えが、完了相の本質を理解する鍵になります。続きは次回のブログで!
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